電動自転車の20インチと26インチはどっち?身長と距離で決める
「電動自転車の20インチと26インチ、どっちを買えばいいのか決まらない」。店頭に並んだ2台を前にすると、タイヤの大きさだけでは判断がつきません。値段も見た目も近いので、なおさら決め手に欠けます。
ここで先に結論を言うと、電動アシスト車では普通の自転車の常識が通用しません。小径の20インチのほうが、走り出しから安定して感じられるという逆転が起きます。理由は車体の重さと重心の低さです。
だからサイズ選びは「大きいほうが安定」では決められません。決め手になるのは身長と片道距離、それに通り道の段差です。この3つを測れば、どちらを見に行くかは自分で決められます。
この記事はサイズを決めるための判断記事です。20インチと26インチの性格差から順に見ていきます。
▶ まずは動画でサクッと要点チェック
60台以上に乗った人がメーカーと選び方を整理している動画です。サイズを決めたあとの参考にもなります。
電動は普通の自転車と逆。20インチのほうが安定する理由
電動アシスト車は車体が重く、重心も低い位置にあります。この2つが小径タイヤの弱点を打ち消すからです。
- 車重が20kg超あるのでフラつきにくい
- バッテリーとモーターが低い位置にある
- ただし段差の突き上げは20インチが不利
車重の重さが小径の弱点を消す
ママチャリ用の20インチがフラつきやすいのは、車体が軽くて重心が高いからです。電動アシスト車はここが違います。
バッテリーは後輪寄りの低い位置、モーターは前輪かクランク周りに載ります。重い部品が下に集まるほど車体は倒れにくくなるので、小径でも直進が落ち着きます。
レビューを集計すると、20インチに乗り換えた人ほど「思ったよりフラつかない」という感想が並びます。小径=不安定という先入観のほうが実際とズレています。
20インチが効くのは止まる時と乗り降り
20インチの本当の強みは走行中ではなく、止まっている時に出ます。全長が短いので、駐輪場での切り返しが軽い。
- フレームのまたぎ位置が低く、足を上げずに乗れる
- 子どもを乗せ降ろしする時に車体が安定する
- ギア比の関係で漕ぎ出しが軽い
- 駐輪ラックに入れやすい
停止と発進を繰り返す街乗りでは、この差が毎日効いてきます。信号の多い道ほど20インチが楽です。
逆に20インチが弱いのは段差と距離
いい話ばかりではありません。小径タイヤは路面の凹凸を素直に拾います。
歩道の切り下げや道路の継ぎ目でハンドルを取られる感覚が出やすいのが20インチの弱点です。タイヤ1回転で進む距離も短いため、長い距離では脚と時間の消耗が増えます。
26インチは走り出してから安定する
26インチの性格は正反対で、速度が乗ってからが本領です。回転する大きなホイールがコマのように姿勢を保ちます。
1回転で進む距離が長いので、同じ距離なら漕ぐ回数が減ります。段差も大きなタイヤが乗り越えてくれるため、突き上げが穏やかです。
そのかわり、またぎ高さは上がります。押して歩く時の重さも20インチより増えるので、駐輪場が狭い家庭では気になる点です。
サイズを決める前に測る3つ
カタログを眺める前に、自分の側の数字を3つ出しておくと迷いません。
- 股下の長さとサドル最低地上高
- いちばん多く走る片道距離
- 通り道にある段差の数
① 股下とサドル最低地上高を突き合わせる
身長だけで決めると外します。同じ身長でも脚の長さは人それぞれだからです。
壁に背を向けて立ち、股に本を挟んで床からの高さを測ると股下が出ます。目安は身長のおよそ45%です。
次に候補車の製品ページを開きます。メーカー公式のサドル最低地上高が股下より低ければ足はつきます。パナソニックの電動自転車ページのように、国内メーカーは適応身長とサドル高を必ず明記しています。
- 数字はモデルごとに違うので車種単位で確認する
- 子乗せ用は座面が高くなりがち
- 低床フレームなら26インチでも足つきが改善する
② 片道距離を正直に書き出す
距離はサイズを決める軸として一番わかりやすい指標です。片道5kmが分かれ目になります。
片道2〜3kmの買い物や送り迎えが中心なら20インチで足ります。片道5kmを超える通勤が毎日続くなら、漕ぐ回数の少ない26インチが体に優しい。詳しい距離別の考え方は電動自転車の通勤距離ガイドにまとめています。
③ 通り道の段差を数える
意外と見落とされるのが路面です。段差が多い道は20インチにとって不利な環境になります。
歩道と車道を何度も出入りするルート、砂利が浮いている道、踏切をまたぐ経路。こういった道が毎日続くなら26インチのほうが手首と腰が楽です。
| サイズ | 乗り降り | 走り出し | 段差と距離 |
|---|---|---|---|
| 20インチ | ◎ 低くまたげる・押しても軽い | ◎ 軽い | △ 突き上げる・漕ぐ回数が多い |
| 24インチ | ○ 中間 | ○ 中間 | ○ 中間 |
| 26インチ | △ 高い・押すと重い | ○ ひと踏み要る | ◎ 乗り越える・伸びる |
サイズ別の代表モデル4台
各サイズがどんな車体になるのか、代表例で見ておきます。網羅ではなく性格の見本です。
Q1. 身長は?
| モデル | サイズ | 立ち位置 | 価格 |
|---|---|---|---|
| PELTECH アルミ | 20インチ | 20インチの標準形 | ¥109,980 |
| PELTECH 外装6段 | 20インチ | 20インチの価格重視 | ¥86,980 |
| 21Technology | 26インチ | 26インチの価格重視 | ¥65,201 |
| パナソニック ビビ・SX | 26インチ | 26インチの国内大手 | ¥107,580 |
- ここで挙げる20インチの2台は、どちらも折りたたみ機構を持つモデルです。国内で20インチの電動アシストを探すと、この形が多くなります。
- 畳む予定がなくても不利にはなりませんが、ヒンジ部の増し締めだけは定期的に必要です。畳んで運ぶ前提で選びたい人は20インチの一覧もあわせて見てください。
20インチの代表例:PELTECH アルミ(¥109,980)
「毎日またぐのが面倒」「子どもの乗せ降ろしでヒヤッとする」という人向けの1台です。アルミフレームで車体側が軽く、押して動かす場面のストレスが減ります。
レビューを集計すると、小柄な女性が乗り換え先に選ぶケースが目立ちます。足つきの不安が消えたという声が中心です。
- またぎ位置が低く乗り降りが楽
- アルミフレームで取り回しが軽い
- 停止と発進が多い街乗り向き
20インチで予算を抑える:PELTECH 外装6段変速(¥86,980)
「近所の用事にしか使わないので10万円は出したくない」という人に合う価格帯です。外装6段があるので、坂道でアシストに頼りきりにならずに済みます。
ただし外装変速はチェーンが露出します。雨ざらしの駐輪だと錆びやすいので、屋根の有無は先に確認してください。
- 20インチで価格を抑えたい人向け
- 外装6段で坂道の負担が減る
- 屋外保管なら注油の手間が要る
26インチの代表例:21Technology(¥65,201)
「通勤距離は長いけれど予算は抑えたい」という条件に噛み合う1台です。26インチで6万円台という価格が最大の武器になります。
変速はシマノ製の外装6段。レビューを集計すると、平坦な通勤路で不満が出にくい一方、急坂の多い土地では力不足を指摘する声もあります。
- 26インチで最も予算を抑えられる層
- 平坦な通勤路と相性がいい
- 急坂が多い土地だと物足りない場合あり
26インチで安心を買う:パナソニック ビビ・SX(¥107,580)
「10年乗るつもりだから修理で困りたくない」という人に向く選択です。国内大手なので、街の自転車店で部品とバッテリーの相談ができます。
ビビ・SXは同社の中では価格を抑えた位置づけです。適応身長とサドル最低地上高が公式に明記されているので、買う前に足つきを机上で確認できます。
- 購入後のサポート先に困らない
- 公式サイトで適応身長を確認できる
- 26インチのなかでは価格を抑えた位置
向く人と、向かない人
ここまでを人物像で整理します。当てはまらない場合の逃げ道も用意しました。
- 身長155cm前後まで
- 子どもを乗せる
- 片道3km以内が中心
- 駐輪スペースが狭い
- 身長165cm以上
- 片道5km以上を毎日
- 段差の多い道を通る
- 速度を落としたくない
サイズが絞れたら候補選びに進みます。20インチの車種一覧と26インチの車種一覧に、価格帯ごとの候補をまとめてあります。
- どちらにも当てはまらない人:身長は高いが送り迎えもする、という条件が割れるケースは24インチが現実的な着地点になります。
- 坂が生活の中心にある人:サイズより先にアシスト出力とバッテリー容量を見たほうが満足度は上がります。
- 荷物より子どもが最優先の人:チャイルドシートの前乗せと後ろ乗せから逆算するとサイズが決まります。
よくあるトラブル3パターン
買ったあとで出る不満は、だいたい次の3つに集約されます。どれも対処法があります。
- 症状:20インチにしたら段差でハンドルを取られる
- 原因:小径は回転の安定作用が弱く、凹凸を拾いやすい
- 解決:空気圧を規定値まで上げ、太めのタイヤに替えると突き上げが減る
空気圧不足のまま乗っている人がかなり多い印象です。月1回の空気入れだけで挙動が変わります。
- 症状:26インチにしたらまたげず足がつかない
- 原因:サドル最低地上高が股下より高い車体を選んでいる
- 解決:サドルを下限まで下げ、それでも届かなければ低床フレームへ変更する
サドルを下げすぎると膝に負担が出ます。下限まで下げてやっと届く状態は選び直しのサインです。
- 症状:子どもを乗せると重くて押せない
- 原因:車重と子どもの体重が高い位置に集まっている
- 解決:低床の20インチに替えるか、両立スタンドを見直して駐輪時の負担を減らす
スタンドの立てにくさは毎日のストレスになります。試乗できるなら、乗るより先に押して停める動作を試してください。
サイズ選びでよく出る疑問
読者から出やすい質問をまとめました。中間サイズの扱いから先に触れます。
20インチと26インチのちょうど中間で、条件が割れる人の着地点になります。またぎやすさは26インチより低く、1回転で進む距離は20インチより長い。候補は24インチの電動自転車にまとめています。
低床フレームなら乗れる場合があります。判断はメーカー公式のサドル最低地上高と自分の股下の突き合わせです。下限まで下げてやっと届く状態なら、20インチか24インチを見たほうが安全です。
片道5kmを超えると差が出ます。1回転で進む距離が短いぶん漕ぐ回数が増えるためです。距離別の目安は通勤距離ガイドで確認してください。
同じ距離を走るなら大きな差は出ません。電力を使うのは発進と登坂で、そこはアシストの制御が担うためです。むしろ停止と発進の回数のほうが消費に効きます。
股下とサドル最低地上高の数字が取れていれば、足つきは机上で判断できます。ただし押して停める動作の重さは数字に出ないので、可能なら店頭で車体を押してみてください。
まとめ
電動アシスト車のサイズは、身長と片道距離と段差の3つで決まります。
- 電動は車重が重いので20インチでもフラつきにくい
- 股下を測り、サドル最低地上高と突き合わせる
- 片道5kmが20インチと26インチの分かれ目
- 段差が多い道なら26インチが手首に優しい
- 条件が割れたら24インチを見る
- 迷ったら20インチのPELTECHをAmazonで見る
サイズが決まったら候補を見る
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