自転車のブレーキが「キーキー」と鳴ると、周りの目が気になって走るのが憂うつですよね。この音、実は前輪と後輪で原因も直し方も違います。前輪のリムブレーキはリムとシューの汚れや当たり角度が大半で、清掃とトーイン調整という0円の対処で静かになることが多いです。後輪のバンド・ローラーブレーキは構造やグリス切れが主因で、対処は真逆。まず形式の見分け方から、前後それぞれの直し方までを順にまとめました。

▶ まずは動画でサクッと要点チェック

サイクルベースあさひが「トーイン調整」を実演した動画です。この記事の一番の対処が動きで分かります。

初心者
初心者
前輪と後輪って、原因が違うんですか?両方キーキー鳴っていて…
違います。前輪はリムとシューの汚れや当たり角度、後輪はバンドの構造かローラーのグリス切れが主因です。まず前後どちらが鳴っているか切り分けましょう。

まず前輪か後輪か・ブレーキの形式を見分ける

鳴きの原因は「どこが鳴るか」と「どの形式か」で決まります。ここを間違えると、買った部品が使えません。

形式 見た目の特徴 よくある車種
Vブレーキ 左右2本のアームがVの字 クロス・MTB
キャリパーブレーキ 1点留めの弓型アーチ ママチャリ前輪・ロード
バンドブレーキ 後輪の筒状(給油口なし) ママチャリ後輪
ローラーブレーキ 後輪の筒状(給油口あり) ママチャリ後輪・電動

前輪はVブレーキかキャリパーか

前輪をのぞき込んで、左右2本のアームがVの字に立っていればVブレーキ。クロスバイクやMTBに多い形です。

ママチャリやロードは、1点で留まる弓型アーチのキャリパーブレーキが基本。シューの型番が別物なので、ここを先に確認します。

後輪の筒はバンドかローラーか

ママチャリ後輪の車軸まわりにある筒状カバーが後輪ブレーキ。給油口が付いていればローラーブレーキ、何もなければバンドブレーキが多いです。

ローラーはグリスで鳴きが止まり、バンドは進むと交換、と対処が真逆になります。

ディスクブレーキ(円盤のローターが付く形式)の鳴きは、パッドやローターの油分が主因で別系統。ディスク車の人はレジンとメタルのパッド記事を先に見てください。

ディスク車で鳴きが続くなら、ディスクローターの交換時期と選び方もあわせて確認してください。

「握っても止まらない」という効き不良は、ブレーキが効かない時の対処記事で扱っています。

自分で直せる人・店に任せた方がいい人

自分で直せる人
  • 前輪のリムブレーキが鳴る
  • 六角レンチを持っている
  • 後輪ローラーのグリス注入
  • 清掃・角度調整を試したい
店に任せた方がいい人
  • 後輪バンドの交換が必要
  • 形式がどうしても分からない
  • 油圧ディスクの不調
  • 工具を揃える気がない

前輪(リムブレーキ)の鳴き|清掃とトーインで直る

前輪の鳴きは、まず0円で試せます。手順は「清掃 → トーイン調整 → 減っていたら交換」の順です。

  1. ①リムとシューを清掃する(5分・0円)
  2. ②トーインで角度をつける(10分・0円)
  3. ③溝が消えていたらシュー交換(15分)

①リムとシューを清掃する(0円)

前輪の鳴きで一番多いのが、リムとシューの汚れや油分、砂や金属粉の付着です。

パーツクリーナーや中性洗剤で拭くだけで、汚れ由来の鳴きは消えることが多いです。シューにアルミ粉や小石が刺さっていたら、爪や千枚通しで取り除きます。

  • 乾いた布→パーツクリーナーの順が楽
  • リムの側面(シューが当たる面)を重点的に
  • ここで油を差すのは厳禁(効かなくなる)

②トーイン調整で角度をつける(0円)

清掃しても鳴くなら、シューの当たり角度が原因です。

シュー前側が先にリムへ当たるよう、1mmほど「ハの字」に角度をつけるのがトーイン調整。六角レンチでシュー固定ボルトを緩め、後ろ側に薄紙をはさんで固定し直すと角度が出ます。

初心者
初心者
清掃したのに、まだ鳴きます…
その時はトーインです。前側を先に当てるよう1mmだけ角度をつけると、多くの鳴きが止まります。六角レンチだけの0円の調整です。

③溝が消えていたらシュー交換

清掃とトーインでも直らず、ゴムの溝が消えて表面が平らになっていたら交換のサイン

前輪Vブレーキならシマノなどのシュー、キャリパーならキャリパー用へ。交換品は次の章にまとめました。まずは0円対処を試してからで十分です。

後輪(バンド・ローラー)の鳴きと、交換が必要なとき

後輪は前輪と対処が真逆。ローラーは専用グリス、バンドは進行すると交換が根本対策です。

前輪用のシューやパーツクリーナーを後輪の筒に使うのはNG。形式を確かめてから進めます。

  1. ローラー(給油口あり)=専用グリスを注入
  2. バンド(給油口なし)=進行すれば交換検討
  3. 前輪用シューは後輪には使わない

ローラーブレーキは専用グリスで止まる

ローラーブレーキの鳴きは、グリス切れが主因で、専用グリスの注入で止まることが多いです。

使うのはシマノのローラーブレーキグリスだけ。一般グリスやチェーンオイルを入れると効かなくなります。

シマノ ローラーブレーキグリス SG-7R50

▲ 後輪ローラーの鳴き止め定番 シマノ専用グリス

バンドブレーキは進むと交換が根本対策

バンドブレーキは金属バンドでドラムを締める構造で、もともと鳴きやすい形式です。

清掃では直りにくく、進行するとメタルリンクブレーキへの交換が根本対策。不安なら店に任せると安全です。

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ブレーキ鳴き 診断
2問で今やる対処がわかる
1
2
鳴る場所試したこと

Q1. 鳴るのは前輪?後輪?

アイテム 対応形式 どんな時 価格
シマノ Vブレーキシュー S65T前輪Vブレーキ溝が消えた前輪¥1,029
Ruler カートリッジ式 VB-600i前輪Vブレーキ交換を楽にしたい¥800
ブリヂストン キャリパー用シュー前輪キャリパーママチャリ前輪¥463
シマノ ローラーブレーキグリス後輪ローラー後輪の鳴き止め¥1,573
トネ ブレーキシュー調節ツールトーイン補助角度を確実に出す¥507

1. シマノ Vブレーキシュー S65T(前輪Vブレーキ用)

クロスバイクやMTBの前輪Vブレーキ用の交換シュー。清掃とトーインでも直らず、溝が消えていたらこれで交換

シマノ純正で品質が安定。レビューを集計すると「交換で鳴きも効きも戻った」という声が多いです。六角レンチ1本で付きます。

  • 前輪Vブレーキ(クロス・MTB)用
  • シマノ純正で安定
  • 六角レンチで交換可

2. Ruler カートリッジ式Vブレーキシュー VB-600i

台座を残してゴム部分だけ差し替えられるカートリッジ式です。

次からはゴムだけ交換で、角度出しがやり直しになりにくいのが利点。雨天走行が多く、減りが早い人に向きます。

  • ゴムだけ差し替えられる
  • 角度出しをやり直さず済む
  • 減りが早い人向け

3. ブリヂストン キャリパー用ブレーキシュー

ママチャリ前輪に多い、弓型1点留めのキャリパーブレーキ用シューです。

Vブレーキ用とは形が別物なので、弓型の車体はこちら。前輪の形式を見てから選んでください。

  • 前輪キャリパー(弓型)用
  • ママチャリ前輪に多い形式
  • 手頃な消耗品価格

4. シマノ ローラーブレーキグリス SG-7R50 100g

ママチャリ後輪ローラーブレーキの鳴き止めの定番です。

給油口から注入すると、グリス切れの鳴きが止まることが多い。使えるのはこの専用グリスだけで、一般オイルは厳禁です。

  • 後輪ローラーブレーキ専用
  • グリス切れの鳴き止め
  • 一般オイルは使わない

5. トネ ブレーキシュー調節ツール BST-150

トーインの角度を一定に出すための補助ツールです。

無くても六角レンチと薄紙で調整できますが、鳴きが再発しやすい人はあると確実。前輪リムブレーキの角度出しに向きます。

  • トーイン角度を一定に出す
  • 無くても六角レンチで可
  • 鳴きが再発する人に

やってはいけない3つ

初心者
初心者
後輪の鳴きにも、チェーンオイルを差していいですか?
それはやめてください。ローラーは専用グリスだけ、ディスクは油分厳禁です。一般オイルを差すと効かなくなって危険です。

  • ①ローラー・ディスクに油を差す
  • ダメな理由:制動面に油が回り効かなくなる
  • 正解:ローラーは専用グリス・リムはチェーンオイルを避け脱脂
  • ②形式違いのシューを買う
  • ダメな理由:Vブレーキ用とキャリパー用は形が別で付かない
  • 正解:前輪の形式を見分けてから同形式を買う
  • ③音を放置して乗り続ける
  • ダメな理由:金属が削れてリムやドラムまで傷む
  • 正解:早めに清掃・トーイン・交換で片づける

よくある質問

清掃しても鳴きが止まりません。原因は?

前輪ならシューの当たり角度か摩耗です。清掃で消えない鳴きはトーイン調整で角度をつけ、それでも直らず溝が消えていればシュー交換。後輪ならローラーのグリス切れかバンドの構造的な鳴きが疑われます。

後輪だけキーキー鳴るのはなぜ?

ママチャリ後輪はバンドブレーキかローラーブレーキです。バンドは金属バンドでドラムを締める構造で、もともと鳴きやすい形式。ローラーはグリス切れが主因で、専用グリスの注入で止まることが多いです。

ブレーキに油をさしてもいいですか?

いいえ。ローラーブレーキは専用グリスだけです。ディスクやリムに一般オイル・チェーンオイルを差すと制動面に油が回り、効かなくなって危険。潤滑してよいのはローラーブレーキ専用グリスに限られます。

ブレーキシューは自分で交換できますか?

六角レンチがあれば可能です。前側を先に当てるトーインを1mmほどつけると鳴きにくくなります。Vブレーキ用とキャリパー用でシューの形が違うので、前輪の形式を確認してから同形式を買ってください。

トーイン調整とは何ですか?

シューの前側がリムに先に当たるよう、1mmほど「ハの字」に角度をつける調整です。キーキー音の定番対策で、六角レンチだけでできる0円の対処。清掃で直らない前輪の鳴きに効きます。

前輪のシューが減っているなら、リムの素材に合った交換用シューの選び方を確認してください。

レバーが重い、戻りが鈍いという症状が出ているときは、ワイヤーの替えどきも合わせて見てください。

まとめ

  • ①前後どちらが鳴るかを切り分ける
  • ②形式を見分ける(前輪=Vブレーキ/キャリパー、後輪=バンド/ローラー)
  • ③前輪はまず清掃(リムとシューを拭く・0円)
  • ④それでも鳴けばトーイン(前側を1mm先に当てる・0円)
  • ⑤後輪ローラーはグリス/バンドは進行すれば交換検討
  • 清掃とトーインで直らず・形式を確認したら → 前輪VブレーキはシマノVブレーキシュー/後輪ローラーはローラーブレーキグリスをAmazonで見る

ブレーキの鳴きは、前輪か後輪かで対処がまったく別です。前輪リムブレーキは清掃とトーインで静かになることが多く、部品は溝が消えてからで十分。

後輪はローラーなら専用グリス、バンドなら進行時に交換、という流れ。まずは形式を見分けて、自分で試せるところから片づけてみてください。

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※当サイトの個人的見解です。商品の評価は使用環境・個体差により異なります。ローラーブレーキ・ディスクブレーキの整備や後輪ブレーキの交換に不安がある場合は、自転車店に依頼してください。価格は2026年7月時点のAmazon表示で変動します。